シカ、イノシシも熱を通して食べましょうね。

2015年04月07日

「シカ・イノシシのジビエ料理、寄生虫ご用心」という記事が、4/6(月)の読売新聞に掲載されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150406-00010001-yomidr-soci

野生のシカとイノシシが、人にも感染する寄生虫に高い割合で感染しているという調査結果が報道されています。
住肉胞子虫という聞きなれない(名前的にちょっと怖い)寄生虫が、シカの肉に高い割合で検出された。ということです。

さて、この記事ですが「野生のシカが“特に”危険、危ない!気を付けよう!」という趣旨にも見えますし、記事を読まれて「ジビエ危険!!」と不安になってしまう方もいらっしゃるのではないかと危惧しています。
ということで、誤解なきように2点補足をしたいと思います。

1.住肉胞子虫は、牛や馬にも高い割合でいる。
  記事中の岐阜大学応用生物科学部の松尾加代子・客員准教授(寄生虫学)が出した報告(http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2119-related-articles/related-articles-388/2255-dj388b.html)によると、乳廃用牛ホルスタイン種で94.3%、黒毛和種で53.6%の陽性率とのこと、住肉胞子虫の感染率は年齢とともに上昇するといわれていて、記事中に記載のあるシカの月齢がどうだったかわからないので、単純な比較はできませんが、数字だけみるとそんなもんか?と言うことです。馬に関しても、約7割が感染しているという報告もあるそうです。
http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/jyunikuhoushi.html

2.住肉胞子虫による食中毒
  住肉胞子虫による食中毒(正確には、この寄生虫が出す毒素による食中毒)は報告はあるものの、食後数時間で、一過性の下痢、おう吐、腹痛などの消化器症状が起きます。症状は軽度で、速やかに回復します。とのことです。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/30.html

もちろん、シカ肉、牛肉、、、どんな肉であってもすべて熱を通すのが基本です。本当は馬肉も熱を通したほうがいいと思っています。住肉胞子虫よりも、ずっとリスクの高い病原性大腸菌達は付着していると思ったほうがいいです。それらの食中毒を起こすやつらも、適切に熱を通せば無毒化しますし、安全に美味しく食べることができます。
シカだけがリスクが高いのではなく、肉にはリスクがあり、それをきちんと排除して美味しく食べることが重要だと思います。

[伝統肉協会 代表 石崎英治]